2007年6月12日火曜日

『西島一洋・体現行為/茶碗蒸し記憶交感儀』

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時空を超えて

過去への案内状シリーズ01


西島一洋
Kazuhiro Nishijima
空白行間
体現行為

茶碗蒸し記憶交感儀 及び原記憶交感儀

◆日時

2005年11月27日(日)、午後5時から午後9時すぎまで
当日午後9時、「茶碗蒸し記憶交感儀終了の儀」を行う。

◆場所(今はもう無い)

「涅槃」名古屋市千種区今池1-6-13今池スタービルB1F
名古屋シネマテークがあるビルの地下1階です。

◆参儀費480円(一杯の茶碗蒸し代に充当)

◆内容

僕は茶碗蒸しをつくる。そして、訪れてくれるさまざまの人たちに、僕の精魂込めた温かい茶碗蒸しを食べてもらいながら、その人自身の茶碗蒸しにまつわるさまざまな記憶について語ってもらう。もちろん僕も自分の記憶を語る。のんびりとした対話形式となる。茶碗蒸しの具は、どんこしいたけ、かまぼこ、山芋または地芋、鶏肉、はなふ、たけのこ、ほうれん草または三つ葉、銀杏である。だしは、花かつお、昆布。醤油は、白醤油。
お越しいただき、ご注文を聞いてから、まずだしをとることから始める。下ごしらえは一切なし。つまり作るのに時間がかかるので、お時間の余裕をたっぷり持ってお越し下さい。お時間の無い方は、ご遠慮下さい。

◆「茶碗蒸し記憶交感儀」について

食べるという行為は、身体の五感+αがフルに働き、誰でもが瞬時にしてさまざまなことを思い出す。しかし、たとえつかのま思い出しても人に話さなければ、感覚のみの抽象的な記憶として再びその人の記憶の底に眠ってしまう。食べて、話し合い、同時にさまざまな記憶を互いにたどり交感することにしよう。またその記憶交感の会話は、カセットテープで録音記録することにしよう。そして、その録音テープはセメント詰めにして80年間封印する。80年後に再生しよう。


◆「原記憶交感儀」について
「私(達)ガ生命体トシテ生マレイズルヨリ、モットハルカ遠ク以前ノ「原記憶」、ソレガアルカモシレナイシ、ナイカモシレナイ。仮ニアルトシテ、ソノ卑近ナル入ロトシテ、原体験ヤ潜在意識二身ヲマミエル。ソレラ潜在意識等ヲカイマミルノガ目的デハナク、ソレラヲトッカカリトシテ、ソノマタハルカムコウノ深層ノ宇宙ヲ、共時体感デキルカドウカ。(モシカシタラ、ソレハ極ク卑近ナ日常ノ中ニアルカモシレナイ)」※※要約/宇宙が生まれるよりも、もっとはるか遠く以前にあったもの、それを仮に「原記憶」と名付けよう。それは、有る無しの概念すら無い「絶対無」と言い換えても良い。また、それは修行を積んで獲得するものではなく、ごく日常的な私たちの普段の生活の行為の中に、その入り口が潜んでいる。例えば、台所にたまった山のような食器を洗っているとき、また一杯の粗茶をゆっくり飲むとき、また夢の記憶をたどるとき・・・、そして、今回は、茶碗蒸しを食べるとき。


◆注意事項
1、今回の「茶碗蒸し記憶交感儀」は、「涅槃」のBAR営業中に行います。したがって、僕が案内した人だけではなく、一般のお客さんも出入りします。でも、通常の照明ではなく、店内は僕が持ち込む裸電球一個だけになります。僕の事前の案内も無く、突然訪れたお客さんは面食らうでしょうが、僕はひとりひとりに丁寧に今回の僕の行為内容について説明もしますし、とりあえずは、僕のメッセージを入店後ゆっくり読んでいただくことにします。
2、茶碗蒸しは1度に4杯~5杯しかできません。したがって、ご注文があっても、次の蒸し時まで、お待ちいただくことになります。今回交感行為は1日だけの夕方5時~夜9時の4時間。フルに作り続けても、20杯ぐらいが限度と思います。茶碗蒸しの思い出のお話だけでもかまいませんが、僕の作る茶碗蒸しを確実に食べたい方は、事前にご予約下さい。


◆では、皆様のお越しを心よりお待ちしています。西島一洋/φAETTA

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